無目的日記昼凪

暖かい日差しの中の海、波ひとつないどこまでも続く平穏な地平線

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同居人が先日誕生日だったので、ケーキを買いに街へ行く
デパートも複合施設もマジで閉まっていて、ええ〜ほんまか〜と思う 街にはわりと人がいっぱい
タルトが食べたいと言っていたのでキルフェボン
キルフェボンは人数制限がありテイクアウトも並んでいて、カフェなんか45分待ちだった
これは……と思ったがキルフェボンが混んでいるのはいつものことか
おいしそうな宝石みたいなタルトがたくさんあって、たまにはこういうところに来るべきだなと感じる 心に栄養が与えられているよう

家の冷蔵庫にタルトを置いて、すこしアイジーで作業
予告していたため、同居人から「帰ったらケーキがありますか?」という問いがあり、「あります」と答えるとくるくる回ってよろこんでくれた 素直なよろこびの表現・必要以上のよろこびの表現はわたしも見習いたいところ
家に帰り、晩ご飯のあと、ケーキの箱を出すと、「キルフェボンやーん!」とうれしそう
テディベアにHAPPY BIRTHDAYと書かれたろうそくに一瞬だけ火をつけて、ハッピーバースデーを歌って、フッと火を消す
「肺活力見せたげるわ」と言って遠くからひと吹きしていた 火はシュッと消えた
スパークリングワインと一緒にいただくも、ご飯を食べすぎてお腹がいっぱいで、1ピースを二人で分けて残りは明日に回すことにした

その後、いつものように同居人が座椅子で寝こけていたら母から電話 喪服はあるかという内容
スーツすら持っていないのに喪服など持っているわけがない
祖母がもうすぐ亡くなるそうだ
末期癌らしく、先々月あたりに会いに行ったときにはまだげんきでラーメンを食べにいく話などしていたのだが、先月に入院してからはゆっくりと、確実に弱っていっているらしい
ちかごろはほとんど眠っているとのこと
祖母も身辺整理などしていたようなので覚悟はしていただろうし、ゆっくりと、まわりも準備する余裕がありながら、死んでいっている
人の死に対して使うのはかなり微妙だが、順調だな、と思う
喪服って喪服でないといけないんだろうか 黒いワンピースとかじゃだめか