無目的日記昼凪

暖かい日差しの中の海、波ひとつないどこまでも続く平穏な地平線

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出勤前、機材を取りにStudio IZに寄ったら、村島さんとバンドメンバーが酒盛りをしていた朝9時30分
あのあと夜通しスタジオに入り、「バンドの方向性が定まって」きて、歓びの酒盛りらしい みんなとても楽しそう・嬉しそう
「方向性が定まってきたくらいでそんなになってたら曲できたらどうなってまうねん」とムッティーさんに言われていた
そう言いながら、出勤したばかりのムッティーさんもすっかり宴に巻き込まれウイスキーを舐めている

バイト1終わり、17時ごろStudio IZに戻ると店前のガレージには七輪が置いてある
聞くと、14時過ぎまで酒盛りしていたとのこと
「みんな帰っちゃった」とムッティーさんは寂しそう
前髪と髭の一部が焦げてチリチリになっていた
チリチリの金髪を見ていると、高校生のころ友人がブリーチにブリーチを重ねた白金の髪を「見て、伸びるねん」とゴムのようにみょーんと伸ばしてちぎっていたのを思い出した

ふと、七輪の奥にシャンパンの空ボトルを見つけてしまう
近々飲もうと人にもらった6000円くらいのシャンパンを共有冷蔵庫に入れておいたのだが、横着して名前とか書いておらず、祝祭のさなかそれが飲まれてしまったようだった
疲れていたのと、そんな楽しそうな祝祭、自分のいない祝祭の中で自分が楽しみにしていた酒を飲まれてしまった悲しみで、どう考えても名前を書いていなかったわたしが悪いのだが、ちょっと涙が出た
それを見てしまったムッティーさんはめちゃショックを受けた顔で謝罪してくれ(何かの祝いでもらったままずっと置いてあるシャンパンだと思ったらしい)同じものを買い直すと言って譲らない
それならということでその足で近所のリカマンに向かい、代わりに2000円くらいのスパークリングを3本買ってもらった
現金だが酒がよりたくさん飲めるというただ一点で元気になってきた
スパークリングを飲みながらチリチリになったムッティーさんの前髪と髭を触り、オイルサーディンにチーズとハーブソルトをたっぷり乗せて七輪で焼いたものを食べていたらより元気になった