無目的日記昼凪

暖かい日差しの中の海、波ひとつないどこまでも続く平穏な地平線

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金髪ふたり、将軍さんとムッティーさんと美山へ また鶏をやる
天候を心配していたが、なんとなく大丈夫
二ヶ月ぶりの美山にはものすごく蛙がいた 一歩歩けば一匹はねるほど

山の中に鶏の首を切る場所があるのだが、ちょうど血が滴るところに白いきのこが生えていた
首を切ってしばらくは、鶏はそれと気づかずぽかんとしている しばらくしてバタバタと暴れだして、白いきのこが血で染まる 1分ほどで静かになる
解体作業は必要な情報や人脈を選択してゆく作業に似ている
切らないように、生かすように
タイミングよく鹿の解体をやっていたのでそちらも見学させてもらった
皮一枚でこんなにイメージが変わるなんてふしぎだな 少なくとも今の自分には、皮一枚剥げばどんな動物も似たものに見える
内臓の取られた鹿の骨は、内側から覗くとまるで美術館の天井みたい ちがうか、そういう建物が動物の骨格に似ているのか 美しいです

夕飯までの時間、川に入って遊んだ 川の中で飲む缶チューハイは格別
将軍さんは靴下にサンダル、長ズボンも折らずにずんずん川を進んでゆく
何をしているのかは全くわからないが、ただただ川の流れに逆らって歩いてゆく 勇ましい
将軍というあだ名、将軍みたいな帽子をかぶってたから、みたいな感じだったと記憶しているのだが(将軍みたいな帽子ってなんだとはずっと思っている)そのすがたはまさに将軍 将軍といって然るべき

夕飯どきになって、北小路夫妻が到着
外で風を浴びながら、さっきやった鶏の肉やここで捕獲した猪の肉や野菜を食べお酒を飲んでしゃべった ちょうどよい気温
コテージに帰りベッドを整え、すこしだけ酒を飲みながら話して、シャワーを浴びたら早々に就寝
せっかくなので二段ベッドの上でねむる 天井が近い 梯子は怖い 自分の体が自分が思っているより鈍い 小5くらいからこの感覚がある