midnight web wave

いつかあの頃になる今のための、真夜中の波です

24

兵庫県は豊岡、日置で1ヶ月ほどの滞在制作をしている友人西くんを訪ねるため早起き
片道3時間ほど、バスと電車を乗り継いで向かう 江原という駅で降り、いい廃れ具合の商店街を歩く SUVLOGというスペースが目的地
SUVLOGに入るとそこはもうほとんど西くんの家だった 間接照明とお香の匂いがそう思わせるようだ
二階でマリカーをして遊んだ ちょっと乾杯しようやと言われ、商店街の中の定食屋さんへ入り、レバーオイルと唐揚げと瓶ビールで乾杯

地図で見たら海が近そうだったので「海にいきたい」と言っていたのだが、どうやら海、全然近くなかったらしく、結局車を出してもらうことになる
豊岡まで出て、また定食屋に入り、ビールを飲みつつ昼ごはんを食べる おばあちゃんちみたいな店だった
その後地域おこし協力隊の方3名と会い、そのまま車を出していただいて海へ

とちゅう釣り場へ寄ったり貸しグラウンドを見学したり、ドライブってこういう感じなのかなというドライブ感だった
目指した海は今子浦というところらしい 日本海らしく、磯臭くてごみだらけの海だった たまらん これこれ! と思ったら、ちゃんときれいなスポットもあった
岩から岩へと飛び移ってどんどん沖の方へ近づく 景色が開けてくる
ちょうど夕暮れどきで、絶景! と思ったら、日本の夕日百選に選ばれているらしい へえ〜と思ったが、今よく考えたら百選って割と多いな 47しか都道府県はないのに
岩の隙間には貝や魚がたくさんいた こういうのを眺めているだけでずっと時間を過ごせてしまう 生き物の存在を感じる水場が好きだ

展望台の方へ行こうということになり、どんどん坂を登ってゆく
この坂、なかなかの傾斜、細い道だが、柵などはない 片側は山、片側は崖
子供が走ったらガチでキレてしまいそうなほど危ない感じ
西くん、隣で「俺ちょっとマジで嫌かも」「手繋ぐ?」などと言っている 怖いらしい
道の海側へ寄り、わたしが谷底を覗き込むたびに「まなみさんちょっとマジで落ちんといてや」と言いながらバッグを掴もうとする 逆に怖いのでぜったいにやめてほしい
そのまま展望台まで登ったが、西くんの限界が近そうだったのですぐに降りた 景色はよかった 謎の洞窟を見つけた 遠くに船が横切った

電車の時間が迫っていたので、そのまま江原駅まで送ってもらい、ろくに挨拶もできないままに電車に飛び乗った
帰りの電車、途中から「丹後の海」というなかなかかわいい電車だったのだが、すっかり疲れていてばっちり眠ってしまった
家に帰るとちゅう、近所の中学校の塀をよじ登っている中学生3人組を見かけて微笑ましい気分になった 「中三になったら〜」と喋る声が聞こえた 明確に想像できる未来があっていいな わたしはもうあんまり、30歳になったら、とか、5年後は、とか、思わないな